MonoTreeファンヒョン「ONF 本気·切実さ惹かれてプロデュース」
－多くの歌手の方々と一緒にしましたが、2017年からはONFを通じて初めて専任プロデュースを担当することになりました。どのような縁でONFと一緒にすることになったのでしょうか。
▶一つのチームを専任してプロデュースするのはONFが初めてです。僕に「最初から全部引き受けてほしい」と頼まれたケースがなかったんです。WM（ONF所属事務所）とは何の縁もなかったのですが、ある記者の方を通じてWMから連絡をいただきました。
まず、WMに曲を書いてみると言って色々な曲をお聞かせしました。いくつかの曲の中で、実験的な曲もお聞かせしながら「この曲はちょっと珍しい曲だけどこれも良いって言ってくれるだろうか？」と思ったんですが、それだけを良いって仰ったんです。それで「変な会社だな」と思いながらも良い気分でした。大手でもないし、中小会社でこういうのでデビューするって？ そこに魅力を感じられたと言うか。ハハ
実はそれは副次的な理由で、一番決定的なきっかけはメンバーたちが気に入ったからです。ダンスもうまいし歌も上手だしハンサムだし何よりも真面目でした。練習生のほとんどが誠実ですが、ONFは何か少し本気さ、切実さが見えました。みんな練習生活を長くしたんですよ。練習生の時から月末評価も見守って一緒に録音もしながら、僕も責任感が出てきました。この子たちがうまくいくのに手助けできれば、一緒に嬉しいと思うしキャリア的にも役に立つんじゃないかと思いました。
－ONFはONFなりの世界観を持っているグループですが、タイトル曲の作詞作曲の両方を担当していらっしゃいます。タイトル曲の歌詞を見ると世界観をよく反映した歌詞でした。ファンヒョンさんはこのグループの世界観の構成や音楽的方向にどこまで関わるんでしょうか。
▶音楽以外でディテール的なところは所属事務所でしますが、序盤にまず曲が出て世界観を作ったこともあるので正確に説明するのは難しいですね。ONFは僕とダイレクトにコミュニケーションする事が、メンバー達、マネージャー、制作の方々、理事、全員コミュニケーションがスムーズで、お互いの会話の中で音楽が作られます。
また、僕自身がディテールに、音楽に“トッパブ（人々の関心を集めるためのコンテンツ、ネタ）”を植えたりするのが好きなんです。それで世界観についてたくさん考える方です。ONFのデビュー初期の曲もアンドロイド世界観なので、受動的な意味の歌詞が多いです。男性歌手の歌だけど、「抱きしめてあげる」よりは「抱きしめて」みたいな歌詞です。「We Must Love」からは少し変わった部分もあります。
－「We Must Love」が大きな成功を収めたわけではないですが、昨年数多くのネチズンから「アイドル最高の名曲」に選ばれるほど、見えないところで愛されました。昨年、あるカンファレンスでファンヒョンさんも自らこの曲を「僕から見ても本当に上手く書けた曲」に選んだりもしましたね。
▶「We Must Love」は、ちょうど3分何秒以内にストーリーテリングを入れました。K-POPだけができる複雑な構成です。ひとつの曲の中でジャンルが変わってその中で感性を重要視しました。
また、僕はアイドルのパフォーマンスのための曲を書く時にSM ent.の音楽の影響をたくさん受けました。SMで発表したアルバムは、僕が参加していないアルバムも全部聞いてみます。SMはいつも難しくても新しいことをするんですよ。
「We Must Love」がロック、EDM、バラードのような構成が全部あった曲ですが、そんな構成を考えることができたのは、SHINeeの「シャーロック」が少し影響したのではないかと思います。「シャーロック」はすごく衝撃だったんです。曲自体を混ぜてしまった曲です。そういう試みを見たので、曲を作る時、僕も様々な試みができたんじゃないかと思います。
－MonoTreeのYouTubeにアップされた映像を見ると、ヒョジンさんの声色を音楽をよく表現すると挙げていました。他のアイドル歌手の中でも好きな声色の方はいらっしゃいますか。
▶ヒョジンは僕が想像していることをそのまま実現する子です。他の歌手だとRed Velvetのジョイです。基本的に持っている何かがあります。練習してもどうにもならないことです。時々曲を書きながら想像とぴったり合うことがある反面、ある時はそれ以上に驚くこともあります。ジョイさんは僕が想像する声色です。また、テミンさんも万能エンターテイナーなので、僕がファンです。
一緒に作業をしてない歌手の中では、キムジェファンさん。カランカラン（声がシャープで力のある様）だけど余韻が残ります。切ない感じですね。韓国人が好きな感性を持った声です。
